85万円のバレバレのかつらを我慢して被る日々
結毛増毛法を諦めて新たに作成した人工毛を使用したかつら。
1枚85万円也。
しかし、このメーカでも、かつらが破損したときのスペアが絶対に
必要。追加で1枚作成しましょうとの説明。
冷静な判断ができなくなり、感覚が完全に麻痺していた僕は、
若干の値引きで2枚160万円で新たに契約することになりました。
約1.5ヶ月後、かつら2枚が完成。
現在、このときに作成したかつらは手元に残っていません。
あまりにもピーリングが酷くて廃棄しました。
装着の日から若干の違和感を感じていました。
・人毛のような風合いがない、
・人毛のように自毛に馴染まない。
・水分を弾くので自毛部分が濡れても
・人工毛部分(かつら部分)はカラカラに乾いている。
当時、人工毛の説明では、
水分を吸収ににくいのでセットが楽♪
形状記憶毛髪なのでセットが楽♪
よくよく考えれば、
人工毛のデメリットをメリットに見せるトークだったのです。
この違和感(不安)は、約2ヶ月後に更に酷くなります。
ピーリングが発生したのです。
かつら全体の毛先がチリチリになって見た目にも不自然なのです。
どれだけ時間を費やしてもチリチリは直りません。
取り外ししなくてもよい連続装着方法で使用していたので
寝る時も付けっぱなし。
枕との摩擦で余計にピーリングが進みました。
結局、メーカ直営店舗で毛先をカットすることで対処。
みるみるうちにかつらの毛が短くなっていきます。
2枚のかつらも数ヶ月で毛先カットできる限界がきて、以降は
毛先がチリチリの不自然なかつらを誤魔化して生活することに
なりました。
朝、鏡の前で少しでもピーリングが目立たないようにセット。
強風の日は、セットが乱れるので外出を控えていました。
この頃になると人と会うことも億劫になってきて、仕事以外では
必要最低限での行動になっていました。
遠慮のない知人からは、
遠藤の髪の毛の毛先は、◯◯毛みたいやなあ。
不潔に見えるし、汚いで。変な毛!
ちゃんとしたシャンプー使っているんか?
リンスやトリートメントせえよ!
本当はかつらを付けて前向きになる思いだったはず・・・。
それが、
6枚のかつらと多額のローン(約300万円)と人前に
出るのが怖い毎日。
当時20代で本来ならアクティブな時代
世間は、丁度バブル絶頂期で浮かれていた時期、私は家族にも
知人、友人にさえ相談できず・・・。
この頃は、
自分の未来に
明るい兆しすら
感じられない毎日を
送っていました。