【負の連鎖】多重債務者
- 投稿日:2020年03月06日
- 作成者:
- カテゴリ:かつら, 健康
20代で多重債務者に陥ります。
大手カツラ会社のカツラ6枚&育毛等で
多額ローンに苦しんでいた20代後半。
そこに追い打ちをかけるように痔疾発症。
今から29年前のことです。
発症した痔疾は痔瘻という病気です。
この病は外科手術でしか治りません。
薬で治すことは困難です。
しかし、当時はカツラと同じで誰にも
相談できず、漢方薬会社の相談員だけが
唯一の相談者でした。
彼らは、とても穏やかで親身になって相談に
乗ってくれます。
合わせて、エビデンスとしてこの漢方薬を使って
痔疾を完治された事例を聞かされ、事例集を
渡されます。
当時、気になっていたことが3つありました。
1つ目は、漢方薬にエビデンスがないこと。
門外不出の製法で作られた漢方薬で、
何故かわからないが痔疾に絶大な効果があると
記されていました。
2つ目は、完治された事例の方々が全員高齢であること。
3つ目は、外科手術を完全否定することです。
外科手術で死亡することがあることを何度も忠告
されました。
漢方薬を購入すると送られてくる会報には
全快した方々の事例が掲載されて
笑顔が溢れています。
また、事例で紹介されている方々が
病院に行かなくて本当によかった。と
記しています。
病院に行くことには恥ずかしさで抵抗もあり、
漢方薬会社の忠告を信じて漢方薬を使い続けます。
でも、どんどん患部が腫れて悪化する一方です。
相談員からは、
「良くなっている証拠です!」
「体内に溜まった老廃物が出ているのです」
「頑張って続ければ必ず良くなります」
所謂、好転反応と説明され、と励まされ、
2ヶ月の短期集中治療を勧められます。
2ヶ月分の漢方薬代は、160万円!!!
その頃、歩行することも辛くなってきたのと
漢方薬と相談員を信じ切っていましたので
短期で治せるならと無理して借金をして
集中治療を開始します。
冷静な判断ができなくなっていました・・・。
短期集中治療を申し込むとものすごい量の漢方薬が
自宅に送られます。それからは、仕事から帰宅後に
集中して漢方薬を使い続けるのです。
大きなアルミ缶にタップル詰まった漢方薬をガーゼに
塗布して患部に付着、30分経過したら、剥がす、
漢方薬をガーゼに塗布して患部に付着、
30分経過したら、剥がす、
毎晩、これの繰り返しです。
160万円を費やして購入した漢方薬はどんどん
減っていきます。
ところが、良くなるどころか悪化が加速します。
患部の腫れが大きく酷くなり、別の部位からも
腫れが現れはじめます。
同時に、夜になると全身を猛烈な痒みが襲います。
気が狂いそうになるほどの痒みに耐えれず掻いた箇所は
ボコボコに腫れ上がり更に痒みが増す。
全身が映る鏡で見ると顔から下の皮膚が
デコボコに腫れ上がり、炎症を起こしています。
全身ホラーメイクをしたような状態です。
その頃、椅子に座ることが困難になり、会社に
通うことができなくなってしまい退職します。
猛烈な痒みを抑える為に、ウエットスーツを
着込み、45度の風呂に入り身体をマヒさせて
朝方に数分だけ寝れる日々の繰り返し。
自分の身体はどうなってしまうのか・・・。
30歳を目前にして後悔の毎日。
東京に来なければよかった・・・。
なんで僕ばっかり、運がない・・・。
無職で多重債務者・・・。
自己破産をするしかない・・・。
漢方薬を使い切った頃のある日、
身体を動かすだけで激痛が走ることになり、
我慢し切れず、通院。
診察した外科医から、すぐに外科手術が必要との診断。
痔瘻の患者を多く見てきたけど、
これほど酷い患者ははじめてと絶句されて
痔疾では異例の2時間近い外科手術を受けます。
手術後、執刀医から
「痔瘻管が臀部のあちこちを貫いていて、
あと数ヶ月外科手術が遅かったらたいへんな
事態になっていたよ」と。
約1ヶ月間の入院を経て退院。
漢方薬相談員に散々忠告されたような後遺症もなく、
外科手術で完治します。
結局、この漢方薬に200万円近いお金を費やして
身体をボロボロにしてしまいました・・・。
誤解のないように申し上げると
今でもこの漢方薬会社が詐欺とは思いません。
実際に完治された方も多くいます。
しかし、効果がなく悪化する場合もあること、
悪化したら病院への通院を進めること、
薬が驚くほど高額であることを購入者に
きちんと伝えるべきだと思います。
退院後は、全身を襲った炎症も、患部も日に日に
良くなり、日常生活が送れるようになりました。
全身を襲った痒みでの皮膚炎症が完治するには
約半年かかりました。
そして、カツラを外して自髪での生活を送る
ことで徐々に気持ちも前向きになります。
それから、入院中に書いた日記を見直して、今までの
生き方を猛省します。多重債務者に陥ったこと、
疾病を重症化させてしまったこと、それは
自分の今までの生き方に原因があったこと。
30代で生まれ変わることを決めて就職活動。
ダメ元で応募した某外資系IT企業に運良く
採用されて入社。
法人営業部門の立ち上げに参画。
そこでは、上司、仲間、お客様に恵まれて運良く
社長賞を毎年いただけるような結果を出すことが
できて、短期間で多額のローンを返済できました。
まさに、”人生山あり谷あり”です。
でも、毛髪の悩みを解消したい思いは
ずっとありました。
そんな頃、取り外し不要で人毛100%の自然さ、
料金も大手カツラ会社よりも良心的な
編みこみ増毛のかつらに興味を持つのです。