他者のオリジナル技術を特許申請
- 投稿日:2022年11月22日
- 作成者:
- カテゴリ:法律
既に市場で販売されている他者の技術をあたかも
自社開発かのように特許申請すると申請者に
特許権が認められることがあります。
倫理的には・・・な
話ですが・・・。
この場合、
実際の開発者の権利も失効するので
しょうか?
法では、下記の通りに裁きます。
他者が特許権を得た発明と同一の発明が
他者の特許出願時前に完成しており、
所定の要件を満たしている場合、
特許権侵害を問われることなくその発明に
係る事業(例えば、自社製品の製造・販売)
を継続することができます。
つまり
他者の特許権に対抗して
自社製品(技術)が保護されるのです。
特許権者は、自分で開発完成させた製品技術の
技術的範囲に属する権利を有し、他者が特許権を
侵している場合、差し止めることができます。
これは、当然の権利です。
しかし、前述の通りに、
他者の開発した製品や技術を自社開発のごとく
特許権を取得できたとしても法では
”先使用者権を守ります”。
先使用権者は、特許権者に実施料を支払う
ことなく、 その実施又は準備をしている発明及び
事業の目的の範囲内において、特許発明を継続して
実施できるので、特許権者は、先使用権者に対して、
差止も損害賠償も請求することが一切できません。