e-dreams(絶頂から終焉)
- 投稿日:2022年11月24日
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- カテゴリ:コア
20年以上前のドキュメンタリー作品です。
米国のベンチャー企業のスタートアップから
急激な成長、そして突然の終焉までの実話です。
久しぶりに見ましたが実におもしろい。
話はITバブル時代の1998年。
1時間で配達業務をこなすオンラインビジネスベンチャー
が産声をあげます。
創業者の2人は、
一流企業のゴールドマンサックスの
インベストバンカー。
ゴールドマンサックスを3年で飛び出して
少ない資金と豊富なアイディアで「Kozmo.com」
(以下、コズモ)を創設します。
従業員10人ほどでスタートアップ。
それが、わずか1年間で3000人を
雇用する大企業へと成長。
同社のビジネスモデルはそれなりに
秀悦でした。
・利用者がネット経由で注文
→ コズモ配達員が1時間以内に配達
・コズモは提携する企業の商品を代行購入して配達
・コズモの収益は販売額に対する手数料
所謂日本的に解釈すると「ご用聞き」。
当時の提携企業は、
スターバックス・コーヒー、
アイスクリームチェーンのハーゲン・ダッツ。
大手スーパーマーケットやレンタルビデオ店、
ファーストフードチェーン、
有名ピザ店等々。
ITバブル、.comと謳っただけで
市場から注目される時代です。
スターバックスと業務提携を結び、
大々的なプロモーション。
Amazon.comから数億ドル規模の
投資を受けて絶頂期。
さあ、いよいよIPO!
創業者が、
コズモのIPO前夜パーティで
「I~ P~ O~ OOOO~!」
と大絶叫。
その矢先の2000年4月、
突然の株式マーケット崩壊。
所謂ITバブル崩壊です。
僕は、当時米国のIT企業で働いていたので
当時の市場の動きはよく憶えています。
僕がお世話になっていた企業は、
ITバブル崩壊後も業績が堅調だったのですが、
IT企業という括りで市場に評価
されてしまっていました。
結局、ITバブル崩壊でドットコム企業は突然、
成長(売上)から利益に評価指標が変わって
しまい赤字続きで黒字化の見込みがない企業は
次々と市場から退場させられていました。
コズモの幹部社員のコメントが当時の
ドットコム企業の本質を捉えています。
「僕達もずっとコズモを成長させる気はなかった。
IPOで一攫千金。その後は、高く買ってくれる企業
に売り渡すことだけゴールに考えていた」